20130130『右岸』 辻仁成
辻仁成はパリ在住で種々の活動をしている作家、詩人、歌手、映画監督ですが、彼の日常を描いたサイトを見ていると、とにかく「マグロ」のような人で、常に動いていないと満足できないようです。そのエネルギーはすごいと思いますし、何かを作り出す人はこうでなくてはいけないのかとも感心します。『右岸』では主人公の九が、ヤクザ者とその愛人との間に生まれた設定で、スプーン曲げができるようになり、世界中を旅してパリに落ち着きます。辻も霊感の強い人のようなので、どこか私小説的要素もあるのかもしれません。パリで活躍している日本人達がモデルとなっていて、興味が尽きません。この作品は江國香織が描いた『左岸』と対になっているので、こちらも一緒に読むとさらに面白いでしょう。...