20080218『個人的な体験』 大江健三郎
大江健三郎がノーベル賞を受けたのは、主に『個人的な体験』を中心とした物語のお陰です。これらの作品の中心になっているのは、「父親を救う障碍児」という構造です。私たちは障碍者を見ると、家族は大変だろうと思うことが多いでしょう。しかし、大江は逆転の思想を提示してくれます。障碍児が家族(父親)を救うのです。そんな事があるのだろうか、と思うかもしれませんが、この作品を読んでいくと必ず納得するでしょう。現実的にも、障碍児を持つ親の中には、子どものお陰で幸せだと語る人が多くいらっしゃいます。「障碍」とは何なのか、障碍者というカテゴリーにある人を収めてしまうことで、私たちは真実を見失っているのではないか、といった重要な事を考えるのに適した作品です。 フランスはご存知のようにカトリックの国なので、多くのチャリティー活動が行われている。バイク事故で突然逝ってしまった、喜劇俳優のコリューシュが始めた「Les Restos du...