20070511『異邦人』 アルベール・カミュ
カミュの『異邦人』はDPでもよく取り上げられる作品です。何故なら、ここには社会と個人との根本的な問題が提示されているからです。普通は肉親の葬式でタバコを吸ったからと言って死刑になることはあり得ません。また、神を信じていないからと言って、死刑になる事も無いでしょう。しかし、この作品ではそういったことが積み重なり、主人公は死刑を宣告されます。 これは何故でしょうか。本当にこんなことはあり得ないのでしょうか。私たちが知らないだけで、実は現実にいくらでもある話なのかもしれません。これを不条理だからとか、実存主義文学だからとかいった、単純な語彙で遠ざけてはいけません。もっと身近なものであり、集団があるかぎり(つまり社会があるかぎり)避けては通れない問題です。...