20091130『I'm sorry, mama』 桐野夏生
恐ろしい作品です。私たちがどのような暮らしをしていても、どれだけ誠実に生きていても、ある日突然唐突に事件が起こることがあります。通り魔事件がその良い例でしょうし、または地震や火事かもしれません。憎まれっ子世に憚る、ではありませんが、正直で誰からも愛される人が長生きするわけでもありません。そんな時に私たちはどのように対処すれば良いのでしょうか。何か悪い事をしていたのならば「天罰」という言葉でお茶を濁すことができるかもしれません。しかし、そうではない場合はどう考えれば良いのでしょう。何とか理屈を探して納得するしかないのでしょうか。それとも、あるがままに受け取り「運命」という言葉の元に時の過ぎるのを待つしかないのでしょうか。主人公の悪女、アイ子の生き様を通して、その答えを見つけてみましょう。...