20080513『本の読み方 スローリーディングの実践』 平野啓一郎
平野啓一郎は常に最前線で種々の形の表現を試みている作家です。彼の勧める読書法は非常に理にかなっています。「タイパ」を考えて「ファスト映画」を観るのは根本的に間違っています。一人の人を知ろうとして、外見を瞬間的に見て判断するのは、その人を全く見もしないで判断するよりももっと悪い可能性があります。じっくりと付き合いしっかりと話すことによって、その人の真の姿が見えてくるでしょう。読書も同じです。表面的に「速読」するのは、人を一瞬の外見で判断するのと似ています。ゆっくりと細部に拘って、想像力を働かして「スローリーディング」をすることによって、その作品と作者と知り合うことができます。平野が解説するカフカの短編「橋」の読み方などは、正にIBの授業で実践するべきことです。読書に関する多くのヒントがちりばめられています。...