20120822『ホテルオークラ総料理長の美食帖』 根岸規雄
これはホテルオークラの総料理長を務めた作者の回顧録です。質の良いフランス料理を学び、作り上げるために凄まじい努力をします。そうして、今でも看板料理であるダブルコンソメとローストビーフを完成します。更なる高みを求めて、ヨーロッパでで6年間に渡る修業を積んだ作者の結論は、日本の素材や伝統を生かしたフランス料理を作ることです。西洋の真似ではなく、日本の伝統がそのまま世界の伝統となるような料理や建築、それがホテルオークラのコンセプトでした。確かにこのホテルのローストビーフは美味しいですが、特に火の徹し方が完璧で、他に類を見ない出来映えでした。作者が日本の伝統に回帰した後に、フランスではヌーベル・キュイジーヌが流行り、日本料理の良さをフレンチに取り入れていたのは興味深いことです。 「自信を取り戻すための一冊」...