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20090210『どこか或る家』 高橋たか子

『どこか或る家』は高橋たか子の自選エッセイ集です。彼女は女性の複雑で微妙な心理を描いた魅力的な作品を多く書いていますが、男性の私にはどんなに読み込んでも届かない場所があるようです。突き放されるのではなく、こちらから届かないと自覚させられ、中途半端な空間に投げ出されてしまうのです。寂しい思いをしますが、次の作品をどうしても読みたくなる、不思議な作家です。ジェンダー問題とは関係なく「女性性」などという概念が存在するとしたら、それを議論し考察するのに優れたテクストとなるでしょう。彼女は何度もフランスに来ています。修道院の粗末な宿舎に滞在し、窓から見えるアパルトマンの屋根の上にある独特の煙突を眺めながら、神のことや自己の生のことを考えるのは私たちにとっても種々の示唆に富んだ経験となっています。...


Tags: 授業のアイディア、読書空間、『どこか或る家』、高橋たか子

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