20120929『伝説の銀座マダム おそめ』 石井妙子
この世に「伝説」は多く存在しますが、実際に存在した人物の言動をそのまま描いて、それが伝説となる人はそう多くはないでしょう。しかしこの秀(おそめ)は正に伝説に相応しい人物でした。超一流の人々が彼女の銀座の店に通いましたが、彼女は決して驕ることなく、謙虚であったそうです。とは言え、千円の買い物には一万円札を出しおつりはもらわず、新幹線で車掌が通る度に一万円を渡し、タクシーでも高額のチップを渡していました。この行為だけを見ると金持ちの奢りのように見えますが、彼女には明確な金銭哲学があります。金は流れるものですから手元に置いておくのは良くないというのです。どんどん流して上げたら、また流れてくるという考えです。やはり「伝説」の人ですが、不思議な魅力に満ちています。 「伝説の○○」という言葉はよく見かける。しかし、石井妙子の著した『伝説の銀座マダム...