20110327『王国』 よしもとばなな
吉本ばななはデビュー以来、「癒し」に関する多くの作品を書いてきました。癒やしというのは、癒される必要がある人たちを描くという事です。事故、病気、障碍、貧乏、不和、不運等、人生には辛いことが山ほど起こります。その人達は皆「癒し」を必要とします。しかし、簡単ではありません。例えば昔はよく「頑張って」という言葉を使いましたが、最近はこの言葉を忌避するようです。これだけ頑張っているのだから、今更他者から頑張って等と言われたくない、ということでしょうか。大切な人を亡くして絶望に陥っている人を癒すために、何と声を掛けたら良いのでしょうか。答えは簡単ではありません。吉本ばななはめげずに「癒し」を探し続けています。彼女の作品に癒やしのヒントを探すのは間違いではありません。...