20100219『生きながら火に焼かれて』 スアド
シスヨルダンに生まれたスアドの半生記ですが、一体いつの時代のことかと思ったり、恐ろしいフィクションではないかと考えたりもします。しかし、全てが事実です。男性優位の社会で、女性は家畜以下の扱いであり、男性から殴られても殺されても問題にならない、というよりそれが「普通」なのです。未婚の女性は男性と目を合わせたり、話したりするだけで「シャルムータ(娼婦)」とみなされ、家族から殺されることになります。スアドも義兄にガソリンをかけて火をつけられ、生死の境を彷徨った後、実母から服毒自殺を勧められます。人権団体の職員のお陰で脱出し、国外へ逃れますが、危険は去りません。あの手この手で「刺客」がやってきます。繰り返しますが、フィクションではありません、二十一世紀でも残っている「習慣」なのです。知らずに済ませることはできません。...