20081015『時が滲む朝』 楊逸
種々の問題提起をしてくれる良書です。祖国とは、故郷とは、国とは、民族とは、民主主義とは・・・・・・議論すべき多くの要素がちりばめられています。日本以外にルーツを持ち、日本語で書いている作家が増えてきました。彼らは日本と外国とを繋ぐ存在であり、日本を外から見せてくれる重要な「視点」でもあります。これは日本以外の国でIBDPを学んでいる、日本にルーツを持つ生徒たちにとってある種の「共感覚」を与えてくれる作品でもあります。多和田葉子のように、日本語とドイツ語で書き続けている作家などは、日本、ドイツ、等という枠を越えて、世界、地球というものを感じさせてくれます。二十一世紀は「地球人」としての私たちを意識し、認識できる時代であって欲しいと願います。そのための良いヒントを与えてくれる作品です。...