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20111226『稲垣足穂』 稲垣足穂

稲垣足穂には昔からコアなフアンがいます。私もその一人ですが、彼の文学に囚われたのは高校生の時でした。朧気な曖昧さの中に存在する世界であり、想像力の果実そのものの姿です。そして、それが何の衒いもなく純粋に表現されています。読者は彼の想像の世界に遊び、癒されて戻って来ます。AIにより全てが形を取りつつある現在こそ、この曖昧な世界が意味を持ちます。一見全てが明るみに出されつつあるような感覚に陥りますが、実はその裏に隠れている本質は却って見えなくなっていくのかもしれません。映像文化の弊害に対抗するには、足穂のような文学作品が非常に役に立つでしょう。 稲垣足穂の作品と出会ったのは高校生の頃だから、かなり前になる。しかし、時々無性にあの独特の文章に触れたくなる。疲れた時や、雑然とした世の中に倦んだ時など最適だ。特に『一千一秒物語』などは、大震災や原発事故によって疲弊しきった人々の心にとって、一服の清涼剤となるのではなかろうか。...


Tags: 授業のアイディア、読書空間、『稲垣足穂』、稲垣足穂

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